
瀬戸内海の島々を満喫!
気軽にしまなみ、サイクリング旅
見る人の心をつかむ、瀬戸内海がはぐくむ多島美。橋から、その大スペクタクルを望みながら、潮風を切って自転車をこぐ。そんなとっておきのサイクリングコースで世界を魅了する「しまなみ海道」と、話題の「ゆめしま海道」へ春風に乗って出かけよう。
「しまなみ海道」を思いっきり楽しめる施設、外せない観光スポット、名物グルメ。そして、新しい“離島サイクリングコース”「ゆめしま海道」をご案内。
SPOT 01神の島、大三島に鎮座する
「大山祇神社」を詣でる

瀬戸内海に浮かぶ島々を7つの橋で結んだ、通称「しまなみ海道」。愛媛県側から海道を走って三番目にたどりつくのが「大三島(おおみしま)」です。「神の島」とも呼ばれるシンボル「大山祇(おおやまづみ)神社」は、全国に一万社ほどの分社を持つ「日本総鎮守」で、県内外から多くの参拝客が訪れます。

境内の真ん中でたくましく枝を伸ばす御神木は、樹齢2600年のクスノキ。大山祇神社がこの地に根づいてきた悠久のスケール感に圧倒されますよ。澄み切った空気が境内を包む愛媛県屈指のパワースポットにぜひ、立ち寄ってみてくださいね。
SPOT 02大三島だからこその一杯を
「猪骨ラーメン」で味わう

次にご紹介するのは、大山祇神社の参道で営むラーメン店「猪骨(ししこつ)ラーメン」。看板の文字を見ると、“豚骨”ではなく“猪骨”です。ここは、大三島のイノシシを使ったラーメンが食べられるお店。ジビエの認知度が徐々に高まってきている中、全国でも少しずつイノシシのラーメンを出す店ができているものの、2018年に誕生したこの店はそのパイオニア的存在です。
大三島の猪肉のおいしさに惹かれた店主が、島になかったラーメン店を開こうと一念発起。気の遠くなるほどの試作を重ねて、豚とは違ったコク、旨みを堪能する一杯を提供しています。

「猪骨ラーメン」で提供するのは、塩、味噌、醤油の3つのスープ。シンプルにイノシシの旨みを味わいたいなら塩がおすすめ。大三島の農薬不使用のレモンを搾って楽しむ、“味変”も人気のひみつです。

店主自身、イノシシを仕留めるハンターの顔も。農業の島、大三島の獣害対策と、その命をムダにせずおいしくいただく努力と想いが凝縮した、この島だからこそ生みだせる味。その初めてのおいしさに出会ってみて。
住所:愛媛県今治市大三島町宮浦5516
営業時間:11:30〜14:00
定休日:火曜 ※不定休あり。詳細はホームページかフェイスブックで確認を
URL:https://www.shishikotsu.com
SPOT 03「しまなみ海道WAKKA」で充実のサイクリング旅

風景のゆたかさ、特有のおおらかな空気感に包まれる大三島。瀬戸内海の島々の中でも有名な島にあって、しまなみ海旅のスタイルをグッとおもしろくするのが、2020年にオープンした「しまなみ海道WAKKA」です。

カフェ、宿泊施設を整えたしまなみ海道の新しい旅の“ベース”は、特に自転車を楽しみたい人には最高の場所。利用者は、カフェや客室まで自転車を運ぶことができ、マウンテンバイクのレンタル利用も可能です。

宿泊棟には、ドミトリーのほか、個室のコテージとドームテントまでそろう充実ぶり。海を望む完全プライベート空間で、島旅を盛り上げましょ。

ディナーは、海を眺めながらのバーベキューはいかが?道具一式そろっているので気軽に楽しめるのがうれしい。
島内の飲食店へ無料で送迎するサービスも提供するWAKKA。しまなみを快適にディープに味わってほしい。そんな想いから生まれる、丁寧で心地よいホスピタリティに満たされますよ。
住所:愛媛県今治市上浦町井口6691-1
カフェ営業時間:
夏季 11:00-17:00(火曜定休)L.O. 14:00(食べもの) 16:30(飲みもの)
冬季 11:00-15:00(月曜〜金曜定休)L.O. 14:00(食べもの)14:30(飲みもの)
IN / 15:00〜、OUT / 〜10:00
定休日:火曜
TEL:0897-72-8705
URL:https://wakka.site
SPOT 04自転車で「ヒャッホ〜〜!」。
通称「ヒャッホー坂」

大三島から、話題のネタを最後に。大三島を自転車で一周すると出会う、サイクリストの間で話題のスポットがあるんです。
それは、思わず「ひゃっほ〜〜」と声をあげたくなる風景、通称「ヒャッホー坂」。地図アプリで検索すればその名でヒットする名物の坂道で、視界いっぱいに広がる瀬戸内海に向かって一気に駆け下りる爽快感が味わえます。ぜひ、渾身の「ヒャッホ〜」を。
住所:今治市大三島町宗方
SPOT 05離島のサイクリングコース
「ゆめしま海道」を走る

瀬戸内海のサイクリングコースは、「しまなみ海道」だけではありません。2022年3月、「岩城(いわぎ)橋」が完成したことで、弓削(ゆげ)大橋、生名(いきな)橋と連なり、4つの島を結ぶゆめしま海道が誕生。初心者でも安心して楽しめるサイクリングコースとして人気を集めているんです。
ゆめしま海道は、しまなみ海道とはちがい、車で渡ることのできない離島に橋が架かかっています。船に乗って島へ向かう行程が、島旅感を高めるのと同時に、時間の流れや空気感もさらに、ゆるりとしたものへ。

こちらが岩城橋の、真新しいモニュメント。岩城島の名物「岩城レモン」と桜のモチーフが刻まれていますね。桜シーズン、絶景を一目見ようと多くの人がこの島を目指します。
SPOT 06多島美とピンクの帯が描く絶景、「積善山三千本桜」

その風景がこちら。岩城島の中央部にある標高369メートルの積善山から見渡す「積善山三千本桜」です。毎年3月下旬ごろから4月上旬にかけて積善山の遊歩道沿いに、ピンク色の帯が“出現”。見事な“桜ロード”のはじまりは、戦時中の石油の代替燃料として松根油(しょうこんゆ)を採取するため、松を伐採。松の代わりに、島の人が桜を数本植えたことがきっかけなのだとか。
今もなお、桜の植樹が行われ、島の人たちによって守られる三千本桜。多島美の見晴らしと相まって、思わず立ち尽くしてしまう光景をぜひ、その目と心に焼きつけてくださいね。
住所:愛媛県越智郡上島町岩城積善山
世界中のサイクリストたちを魅了する理由をぜひこの春に、探しにきてみて。瀬戸内海、島々、島の暮らしや人々に自転車で出会い、めぐる、最高の春旅があなたを待っています。